【 人財育成 】報告書は誰のために作るものか?②
昨日のブログに引き続き、今日は『報告書は誰のために作るものか?②』をお届けします。
報告書を作るときに意識をすることの一つとして、「(報告書を読む)相手の人のことを考えて報告書を作る」というものがあります。
相手の人も当然、自分の時間を割いて報告書を読んで下さるわけですから、出来るだけ読みやすいレイアウトで、要点をいち早く掴めるような報告書を作ることが望ましいのは言うまでもありませんよね。
ただ、この「(報告書を読む)相手の人のことを考えて報告書を作る」ということが、場合によっては望ましくない方向へ向かってしまうことがあるということを、覚えておく必要があります。
例えば、もしも報告書を作る人が「相手のことを考えて報告書を作る」=「相手が望む結果の報告書を作る」と捉えた場合、どのようになるでしょうか?
報告書を提出する相手が社長で、現在進行中の最重要プロジェクトのベンチマーク結果報告書を提出するという場面で考えてみましょう。
社長としては、是が非でもこのプロジェクトを成功させたいと思っています。
ですので、ベンチマークテストの結果についても、上手くいっていることを社長は期待しています。
すると、人によっては「相手のことを考えた報告書」=「社長が喜ぶ結果の報告書」と捉え、事実とは違う報告内容になってしまうこともあるでしょう。

「相手に喜んで貰いたい」という思いで報告書を作ると、場合によっては事実とは違う報告書になってしまうことも・・・
もちろん、数値や実際の結果を改ざんしたら後々大問題になりますので、あからさまにそのような虚偽報告をする人は少ないでしょう。(とはいえ、実際に一部上場企業でもそのような問題が昨今ありましたよね)
しかし、引用する数値や結果を「一部分の上手くいっている部分」に限定してピックアプすれば、ベンチマークが上手く行っているように見せかけることは十分に可能です。
例えば、ベンチマークの結果新商品の支持率が30%という低い結果だったとしても、特定の期間だけに絞れば支持率が一時的に高い期間もあるかもしれません。
また、ベンチマークによって集めたお客様の声も、好意的な発言ばかりを採用すれば、「こんなにも期待の声を頂いています」という報告書になりますよね。
でも、このような「事実とは違う報告」をした場合、最終的にはベンチマークの反省点を見逃してしまい、お客様に支持をされない新商品を発売してしまうことにすらなりかねません。
でも、この報告書を作った人としては、決して騙そうと思って作ったわけではありません。
「相手のことを考えた報告書を作る」=「社長が喜ぶ報告書を作るんだ」という判断をしてしまったことが間違いだったわけですよね。
報告書を作るときに「相手(読み手)の事を考えた報告書」を作る事は、基本中の基本で在ると共に相手の方に対する礼儀でもあります。
ただ、それはあくまでも「読み易さ、理解のしやすさ」であって、決して喜んで貰うために内容自体を細工するということではありません。
それはあたかも視聴率を取るために、事実とは違った捉え方をされてもおかしくない報道をすることで、報道をされた人が迷惑を蒙ることとある意味共通することでもあります。
報告書を作る際には、読み手の読み易さや理解のしやすさを考慮することは絶対に大切です。
でも、報告書は決して「読む人のため」に作るのではないということを、明日のブログでおはなしします。
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