【 人財育成 】誰に相談をするのが一番?
仕事の相談や質問は誰にする?
仕事をしていく中で、分からないことや疑問に思うこと、相談に乗って欲しいことが出てきます。
そんな時、あなたは誰に聞くようにしていますか?
実は、何かを教えてもらうとき、誰に聞くかによって習得するスピードは天地の差ほど変わってきます。
よく見られるケースは、身近な知り合いや仲の良い友人、同僚に聞くという方法。
身近な知り合いや仲の良い友人、同僚であれば、聞く側にとってはとても聞きやすいですよね。
ですので、気軽に聞くことが出来るというメリットがあります。
ただし、身近な知り合いや仲の良い友人、同僚に聞く場合には、この観点を忘れてはいけません。
「その相手は、質問をすることに関するエキスパート(達人、レベルの高い人)か?」
実は、仕事をしていくうえでよくみられるのが、自分と同じレベルの人に相談を持ち掛けるというケース。
もちろん、何も相談しないよりは相談をする方が断然良いです。
ただ、もしも自分と同じレベルの人であれば、良くても自分と同じレベルの答えしか返ってきません。
ボーリングの点数を上げたければ
例えば、一か月後にボーリング大会があるとします。
そのボーリング大会で100点以上のスコアを出した人には全員、海外旅行がプレゼントされるとしましょう。
しかしあなたは、ボーリングのアベレージ(平均得点)は80点しかありません。
もしもあなたがどうしても100点以上を取りたいと思ったとき、どの人に教えてもらった方がスコアが上がりそうな気がしますか?
a.平均得点90点の人
b.平均得点250点のコーチに教わっている平均得点90点の人
c.平均得点250点台のコーチ
「スコアが上がる」という一点だけを見れば、250点を出せる実力を持っている「c」のコーチに学ぶのが一番です。
「a」の平均得点90点の人には、90点レベルの実力しかありません。
そして「b」の人もまた、平均得点250点の人に教わっているものの、実力はやっぱり90点レベルの実力しかありません。
ですので、もしもa,b,cの人が全員知らない人で全て無料で教えてもらえるので、多くの人はcのコーチに教わることを選ぶと思います。
ついつい聞きやすい人に聞いてしまいう
ところが、これが仕事になると話が変わってきます。
本来であれば、仕事の事を教えてもらったり相談に乗ってもらうなら、より実力のある人に聞くのが一番です。
実力を持った人に聞けば、その実力にふさわしいアドバイスや回答が返ってきます。
ところが現実には、相手の実力よりも「聞きやすさ」を優先してしまう人の方が圧倒的に多いのです。
一番多いのが、同僚や知り合いや話しやすい上司に聞くというケース。
もちろん、その相手が実力を持った人であれば問題ないのですが、そうでない場合にはそれ相応のアドバイスや回答しか返ってきません。
しかし、「相談をしてアドバイスを貰えた」ということ自体に安心してしまって、結局何も進歩しないということが非常に多く起きています。
相談相手の人選びの判断基準を教える
人財育成をするうえで、上司やリーダーが部下やチームメンバーに指導をしていくことはとても大切です。
そして、部下やチームメンバー自身が、上司やリーダーに質問、相談をしていくことはそれ以上に大切なことです。
その時に、聞きやすさや身近さという「楽」を取るのではなく、「より良いアドバイス」を得ることを重視する。
その様な指導をしていくことも、人財育成をするうえでとても大切なことです。
ついつい見逃されがちなことですので、ぜひ質問、相談をする相手についても、しっかりと指導をしていきたいですね。